Guide to the Permuter Freeware

 Permuter-F
    翻訳者が一番使いやすい英和・和英翻訳フリーソフト([シェアウェア Permuter-Sもあります)                       

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Permuter-Fの使い方

Permuter-Fはワードマクロを使用される英和/和英翻訳者のためのフリ−ウェアです。ワードマクロを使用されない英和/和英翻訳者にはPermuter-Sをお勧めします。

目次

  1. 初期設定
  2. 翻訳手順
  3. 各種設定
  4. ワードマクロの編集
  5. ExcelシートまたはPowerPonitスライドの翻訳
  6. アンインストール
  7. 連絡先

1. 初期設定

  1. permuter_f1.zipをダウンロードします。
  2. Permuter用のフォルダをドキュメントフォルダのサブフォルダとして任意の名前で作成してpermuter-f1.zipを保存し、解凍します。下図はPermuterという名前のフォルダを作成し、permuter-f1.zipを保存した例です。
    (ドキュメントフォルダではなくてProgram Filesフォルダのサブフォルダに保存すると、Permuter用フォルダ内の翻訳メモリーや各種設定ファイルが翻訳中に読み書きされる際に、システム管理者の確認を求めるメッセージが表示されることがありわずらわしくなります)

    Permuter folder

  3. permuter-f1.dotmが解凍され、表示されたら、これをダブルクリックします。
    このとき、MS Word(以下Wordという)のセキュリティ設定に応じて警告が表示される場合があります。
       Security Alarm
    上記「セキュリティの警告」が表示される場合は、[コンテンツの有効化]をクリックします。
    その他の警告が表示される場合には、それに応じてWordのセキュリティ設定を変更してください。

  4.    License Agreement
  5. 上記「Licence Agreement」が表示されたら、よく読んでから[I accept the agreement]オプションボタンをクリックし、[OK]をクリックすると、クイック アクセス ツール バーに[Start Permuter]アイコンが表示されます。
  6. Wordの表示幅が小さい場合は、[Start Permuter]アイコンがクイック アクセス ツール バーの[その他のボタン]に含まれて表示されなくなることがあります。

    この場合、[その他のボタン]をクリックすると[Start Permuter]アイコンが緑色で表示されます。これをクリックするとPermuterが起動します。

  7. 解凍されたpermuter_f1.dotmおよび「Licence Agreement」の[OK]ボタンをクリックしたときに生成されるpmtrpath.infの2つのファイルを\Word\STARTUPフォルダにコピーすると、以後、WordやWord文書を開くと[Start Permuter]アイコンが表示されるようになり、開かれた文書を原稿として翻訳作業を行えます。
    \Word\STARTUPフォルダ内のpermuter_f1.dotmの拡張子をdotm以外の文字(例えばdotmstopなど)に変更すると、[Start Permuter]アイコンは表示されなくなります。元のdotmに戻すとまた表示されるようになります。
    [Start Permuter]アイコンが2つ表示される場合は、元の場所の(\Word\STARTUPフォルダ以外)のpermuter_f1.dotmを一時的に別の任意の場所に移動するか、拡張子をdotm以外の文字に変更してください。

      [Start Permuter]アイコン画面

    コピーしないでPermuterを起動するには、現在起動したようにPermuterフォルダ内のpermuter_f1.dotmをダブルクリックすると[Start Permuter]アイコンが表示されます。この場合は文書1に翻訳原稿を貼り付けて翻訳作業を行います。
    いずれの場合も翻訳作業におけるその後のPermuter操作は同じです。
  8. Wordを終了すると、初期設定は完了です。

2. 翻訳手順

[Start Permuter]アイコンをクリックすると[Translation from English to Japanese]が開きます。これだけでも翻訳はできますが、翻訳を進めながら辞書の訳語を選択したり変更するために、後述の[Settings]で[Open the dictionaries]をクリックすると秀丸エディタによって名詞辞書および品詞付き辞書が開くので、以下4つの画面で翻訳作業を行うようお勧めします。

[Four panes]

Word文書の原文上にカーソルを置くか、翻訳範囲を選択して強調表示させて[Translation from English to Japanese]の[Take]をクリックすると、以下3種類の訳文が表示されます(上の図を参照)。

  1. [Matched translation memory source]の下に、翻訳メモリー内の原文が表示され、その下のボックスに、翻訳メモリー中で一致度がもっとも高い原文の訳文が表示されます。
  2. [Google Translate]には、Google Translateで翻訳された訳文が取り込まれます。
  3. [Translation based on the dictionaries]には、辞書に基づく訳文が表示されます。

いずれか好ましい訳文をクリックし、必要に応じて修正します。[Place]をクリックすると、下図のようにWord文書に訳文が挿入され、原文は隠し文字になります。

Screen Shot 3

2-2. 訳語を変更するには:

辞書の訳語を変更して上書き保存すると、その後の訳文に反映されます。 例えば、上記の[Translation based on the dictionaries]の訳文中の訳語「テスト」を「試験」に変更するには、まず、原文中の原語「test」の上にカーソルを置いて[Find word]をクリックすると、右側の辞書[dicejn.txt]および[dicejp.txt]中の「test」が強調表示されます。
次に、訳語「試験」の行を訳語「テスト」より上に移動して、辞書ファイルを上書き保存します。辞書ファイルは上から順に参照されるので、優先順位の高い語を上にします。 適切な訳語がリストされていない場合は、適切な訳語を入力し、辞書ファイルを上書き保存します。辞書の訳語を変更した後、[Take]をクリックすると、変更した訳語が反映されます。

上記において、[Find word]をクリックすると同時に、原語「test」はクリップボードにコピーされるので、テキストを扱う任意のアプリケーション上で[貼り付け]操作を行う(右クリックして[貼り付け]を選択、または[Ctrl]+Vを押す)と「test」がそこに貼り付けられます。Webブラウザの検索文字入力ボックスや、別の辞書アプリの検索語ボックスに入力するのに便利です。
英和/和英翻訳者の方々はご自分の英和・和英辞書やクライアントから支給された用語集を多数お持ちのことと思います。上記説明中の名詞専用辞書[dicejn.txt]および名詞以外の品詞付き辞書[dicejp.txt]はサンプルです。可能な限り簡略したフォーマットなので後述の「3. 各種設定」を参照のうえ、ご活用くださいますようお願いいたします。

2-3. 翻訳を終了する場合:

原文文書のすべての翻訳を終えると、原文はすべて隠し文字になっているはずです。[Settings]の[Erase hidden sources]をクリックすると、隠し文字の原文がすべて削除され、訳文のみが残されます。これを翻訳済み文書として保存すれば完了です。


3. 各種設定

[Translation from English to Japanese]の[Set]をクリックすると、下図の[Settings]が開きます。

[Settings]

Permuterで使用される辞書はテキストファイルとします。原語-タブ-訳語の1行をセットとして、ファイルの上から順に読み取り、最初に一致した熟語または単語が翻訳に反映されます。なので、ファイルの上から原語の文字数の多い順に列記し、訳語の優先順位の高い行が上になるようにリストしてください。また、現在は使用しないが何時か使用される可能性がある単語に*や#等を付記すればそのような単語は単語として存在しないので使用されなくなります。
辞書には英和名詞辞書[E-J noun dictionary]、英和品詞付き辞書[E-J part-of-speech-coded dictionary]および和英辞書[J-E dictionary]の3種類があり、デフォルトで、それぞれ、dinejn.txt、dicejp.tctおよびdicje.txtが使用されるように設定されています(それぞれのボックスに別の辞書ファイル名のフルパスを入力するか、[Browse]をクリックしてファイル名を指定すればそれが使用されます)。
このうち、英和品詞付き辞書[E-J part-of-speech-coded dictionary]のみ、原語-タブ-品詞コード-訳語が1行となっています。
お手持ちの辞書を、上記デフォルトの辞書のフォーマットに変更してファイル名を指定すればそれが使用されます。あるいは上記、それぞれのデフォルト辞書の一番上にお手持ちの辞書内容を挿入して上書き保存すれば、優先的に参照されます。

[Translate from to]
o [From English to Japanese]
  こちらを選択すると英和翻訳が行われます。ダイアログ[Translation from Japanese to English]は
  [Translation from English to Japanese]に表記が変更されます。
o [From Japanese to English]
  こちらを選択すると和英翻訳が行われます。ダイアログ[Translation from English to Japanese]は
  [Translation from Japanese to English]に表記が変更されます。

[Translation condition]
[Translate uppercase words also.]
  ここにチェックを入れると、大文字単語も翻訳されます。チェックを外すと大文字単語は翻訳されません。
[Place a bullet between Katakana words.]
  ここにチェックを入れると、連続するカタカナ語の間に中黒点が挿入されます。

[Suffix desu-masu form]
  ここにチェックを入れると、文末が「ですます」調になります。チェックを外すと「である」調になります。

[Erase the source instead of hiding it]
  ここにチェックを入れると、[Place]をクリックしたときに原文が隠し文字にならないで消去されます。
   チェックを外すと原文が隠し文字になります。
  なお、Wordの[ホーム]タブの[すべて表示][Show all]をクリックすると隠し文字を含むすべての編集記号の
  表示/非表示が切り替えられます。

[Use Google Translate]
  ここにチェックを入れると、Google Translateによる訳文がGoogle Translateボックスに表示されます。
  チェックを外すと表示されなくなります。

[Japanese font:]
  訳文の日本語フォントを指定します。

[English font:]
  訳文の英語フォントを指定します。

[Dictionaries]

[Open the dictionaries]

秀丸エディタをインストールしていた場合に[Open the dictionaries]をクリックすると、以下のボックスで指定された辞書ファイルが秀丸によって開きます。秀丸をインストールしていないと、この機能は無効です。秀丸の[その他]−[動作環境]−[ウィンドウ]−[配置]-[起動時のウィンドウ配置] の [最後のウィンドウ配置を覚える]および[ファイルごとに覚える] にチェックマークを付けると以後、一度調整した位置とサイズで起動されるようになります。

[E-J noun dictionary (text file listing source and target words delimited by tab)]

名詞の英和辞書ファイルのフルパスを指定します。この辞書は原語と訳語をタブ記号で区切り1行としたテキストファイルです。ファイル名を入力するか、右の[Browse]ボタンをクリックしてファイルを参照して指定します。デフォルトではC:\Users\ユーザー名\Documents\permuter\sample\dicejn.txtが指定されます。名詞辞書ファイルを自作する場合は、このサンプルファイルを参考にして任意のファイル名を指定してください。

[E-J part-of-speech-coded dictionary (text file listing source word, part-of-speech code and target word delimited by tab)]

品詞付き英和辞書ファイルのフルパスを指定します。この辞書は、原語、品詞、訳語をタブで区切り1行とするテキストファイルです。ファイル名を入力するか、右の[Browse]ボタンをクリックして指定します。品詞として、名詞はN、動詞はV、前置詞はPとします。それに基づき、前置詞前後の名詞の訳語順序が訳文中で入れ替えられ、動詞の訳語は後続する名詞群の後尾へ移動されます。デフォルトではC:\Users\ユーザー名\Documents\permuter\sample\dicejp.txtが指定されます。品詞付き辞書ファイルを自作する場合は、このサンプルファイルを参考にして任意のファイル名を指定してください。

[J-E dictionary (text file listing source and target words delimited by tab)]

和英辞書ファイルのフルパスを指定します。この辞書は原語と訳語をタブ記号で区切り1行としたテキストファイルです。和英翻訳では、この辞書に基づき一致する原語から訳語への一括置換のみが行われ、単語の並べ替えは行われません。

注:辞書ファイルは上から順に参照され、最初に一致した原語/訳語ペアが翻訳文に使用されます。このため、文字数の多い順に並べ替えるには、以下のExcelファイルsort1.xlsmをダウンロードしてください。

     sort1.xlsm

[Translation memory (TM)]
  使用する翻訳メモリー ファイル名を指定します。

[%Match Threshold:]

このボックスで指定するパーセントを超える最高一致%の訳文が[Matched translation memory source]に表示されます。

[Copy translation to the clipboard]

ここにチェックを入れると、[Translation from English to Japanese]の[Place]をクリックしたときに、訳文がクリップボードにコピーされます。Wordの翻訳作業と並行して別のエディタなどに貼り付けることができます。

[OK]をクリックすると[Settings]ダイアログの表示事項が保存され、変更が有効となります。

[Cancel]をクリックすると[Settings]ダイアログの変更はキャンセルされます。

4. ワードマクロの編集

  1. C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Word\STARTUPフォルダ内のpermuter_f1.dotmの拡張子を、たとえばpermuter_f1.dotmxxxなどdotm以外に変更します。これはマクロ作業終了後に元に戻します。
  2. C:\Users\ユーザー名\Documents\Permuter用のフォルダ内のpermuter_f1.dotmをダブルクリックします。
  3. [開発]タブをクリックして、[Visual Basic]をクリックします。
  4. プロジェクトボックス内の[Permuter_F (Permuter_f1)]の[+]マークをクリックすると、[Microsoft Word Object]、[フォーム]、[標準モジュール]に展開されます。
  5. 必要な項目を選択し、マクロを編集してください。

5. ExcelシートまたはPowerPonitスライドの翻訳

5-1. Excelシートの翻訳

  1. Excelシートの文を翻訳するには、まず、Excelマクロfrom2text.xlsmをダウンロードしてダブルクリックします。
  2. [開発]タブの[マクロ]クリックすると、マクロ名に「from2text」が表示されるので、[実行]をクリックすると、以下の[From or To Text File]が表示されます。
  3. [from2text_xls] dialog

  4. 翻訳したい原稿のシートをコピーして、from2text.xlsmの任意のシート(Sheet1, Sheet2等)に貼り付けます。
  5. 保存するテキストファイル名として[Enter or browse a text file path to read from or write into]ボックスにデフォルトでは、「from2test.txt」が表示されます。
  6. 必要に応じて、このファイル名を変更するか、[Browse]をクリックして、保存すべきテキストファイルのフルパスを指定します。
  7. [Retrieve texts]をクリックすると、Excelシートからテキストが読み取られ、指定したテキストファイルに保存されます。
  8. テキストファイルをPermuterで翻訳した後、生成されたTMに基づき、原文Excelシートのテキストを訳文に一括置換しますが、それにはまず、TMの原文-訳文ペアの全行を文字数の多い順に並べ替えるために実行可能ファイルsort_descend.exeをダウンロードして、ダブルクリックすると、以下のダイアログが表示されます。
  9. [Sort sources in descending order] dialog

  10. TMファイルのパスを[Enter or browse a file name to sort]ボックスに入力するか、[Browse]ボタンをクリックして、TMファイル名を選択します。
  11. [Sort]ボタンをクリックすると、TMと同じフォルダに、原文の文字数の多い順で並べ替えられたTMが「source_file_name_sorted.txt」というファイル名で保存されます。
  12. from2text.xlsmを実行し、翻訳文に一括置換すべき原文を任意のシートに貼り付けます。
  13. [From or To Text File]ダイアログで[Text => Excel]オプションボタンを選択し、原文の文字数の多い順で並べ替えられたTMファイルのパスを、[Enter or browse a text file path to read from or write into]ボックスに入力するか、[Browse]ボタンをクリックして、TMファイル名を選択し、[Retrieve texts]をクリックすると、指定したTMファイルに基づき、Excelシートの原文が訳文に置換されます。

5-2. PowerPointスライドの翻訳

  1. PowerPointのスライドの文を翻訳するには、まず、PowerPointマクロfrom2text.pptmをダウンロードしてダブルクリックします。
  2. 次に、[開発]タブの[マクロ]クリックすると、マクロ名に「from2text」が表示されるので[実行]をクリックすると、以下の[From or To Text File]が表示されます。
  3. [from2text_ppt] dialog

  4. 翻訳したい原稿のスライドをコピーして、from2text.pptmのスライドに貼り付けます。
  5. 貼り付けたスライドからテキストを読み取り、保存するテキストファイル名として「from2text.txt」のパスが[Enter or browse a text file path to read from or write into]ボックスに表示されます。
  6. 必要に応じて、このファイル名を変更し、[Retrieve texts]をクリックすると、PowerPointスライドからテキストが読み取られ、指定したテキストファイルに保存されます。
  7. テキストファイルをPermuterで翻訳した後、生成されたTMに基づき、原文PowerPointスライドのテキストを訳文に一括置換しますが、それには前述のExcelの場合と同様に、実行可能ファイルsort_descend.exeにより、TMを原文の文字数の多い順で並べ替えます。
  8. 翻訳文に一括置換すべき原文PowerPointスライドを開き、from2text.pptmを実行します。
  9. [From or To Text File]ダイアログで[Text => PowerPoint]オプションボタンを選択し、原文の文字数の多い順で並べ替えられたTMファイルのパスを[Enter or browse a text file path to read from or write into]ボックスに入力するか、[Browse]ボタンをクリックして、TMファイル名を選択し、[Retrieve texts]をクリックすると、指定したTMファイルに基づき、PowerPointスライドの原文が訳文に置換されます。

6. アンインストール

Permuter用のフォルダ全体を削除します。
permuter-f1.dotmおよびpmtrpath.infファイルをC:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Word\STARTUPフォルダに保存した場合は、これらを削除します。
ご自分で翻訳メモリーや辞書、用語集をそれ以外の場所に保存された場合は、必要に応じて削除してください。

7. 連絡先

Permuterを使用していて、疑問点、問題点、ご意見などございましたら、以下のアドレスまでお気軽にメールでご連絡ください。内容によって即答できないかもしれませんが、必ずご返事を差し上げます。

permuter@gmail.com

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